己に腕ひしぎをかけろ

底辺の劣等感から抜け出してそこそこの暮らしをよりよく生きるために模索する30代の話

Mr.Childrenの雄叫びを検証したの続きを検証する

www.kansou-blog.jp

さんが素晴らしかったので、もう少し詳しく検証して見たいと思って、調査を開始しました。
別にミスチルファンではないけど、多分暇なんだと思います。

特に分数や曲展開の段階により雄叫びの種類が限られるはずなので、ある程度どのタイミングで何が多めなのかは導き出すことができそうです。

例えば、大サビ以降のエモい場面に行けば限りなく長い雄叫びが多めになりそうだし、
二番AメロからBメロの間という、ちょっと小細工したいけど余白がない箇所ではハミングかフェイクをちょっと入れるだけになりそう。

ひとつだけ、長い雄叫び系を複数にわけるか、一つの連なったフレーズとして管理するかが問題になってきます。
曲の解釈やブレスの位置で区切るとすると少し曖昧な分類になりそうだから、どうにかして一定の条件で区切りたいのですが、まだいい案がありません。
仲間に相談して分析してこの後結果をアップしたいと思います。

かんそうさん、楽しみをありがとうございます。

己に腕ひしぎをかけろ

己の人生に腕ひしぎをかけてやろうと思った


わたしには劣等感だけが特別なほどにあった。
特に一夜である人に捨てられた時からそれは核融合レベルで体内でどっかんどっかん憎しみを産んでいった。
一生一人で生きていくしかあるまいと思ったとき一年発起というやつで、
全く違う業種に転職をして、所謂SES生活が始まった。
同じ立場になった人はわかると思うけれど、
SESとはプログラマー界隈の底辺なので
そんなんでは全くこの劣等感は埋まらなかった。

相手は有限実行で法人やっと立てて
親がアーティストで、、わたしを一夜で捨てた頃にはまだ彼女だった妻は画家。
まさに絵に描いたような人生。
SNSで、何何のセミナーや何何の企業と連携して明日は何何県でワークショップだの
その合間に嫁の個展を褒めるだの
見なければいい、勿論そうなのだが、
当時のわたしにはまだ体内の核の力が有り余っていたので傷に塩を塗り込むことで利用し、自らの動力にしてやろうくらいの気力があった。
彼女が料理修行と呟けば、ただの他人の私でも結婚するんだとわかったし、
仕事を詰め込んでいる一年を見れば、そろそろ子作りするなと感づいた。体調が悪いとヒントがあれば尚更わかりやすかった。
そもそも彼の親に対するコンプレックスが少なからずあることは会話の中でわかっていたから
やりとりしている人間のなかに芸術家がいただけでもはやビンゴみたいなものだった。
彼は父親になりたかったのだと思う。だから欠けた片割れに彼女を選んだ。
勿論それだけじゃないもっと素敵なエピソードやぴったりの相性、二人のお人柄が素晴らしく惹かれあったんだろうそれは知ることのできないことだらけだから
なぜ私が選ばれなかったかと考えてるとか、今でもどうにかなると思っているなんてことは全くない。
彼女のほうが優れていて、文句もでない。
そもそも彼が自分のような底辺人間をほんとに好きになるとでも思ったのがバカの典型だった。
なぜもっとはやく気付かなかったのか自分を呪った。

動向を追いながら、バイトで劣等感を更に増幅させながらいつかいつか、と繰り返して、覚えの悪い頭で必死にコピペを繰り返しながら学んで半年後にようやく処理の意味を理解するみたいな日々を経て
なんとか技術業務をやっていた。

ところがある日の現場で技術力の無さと何かのきっかけが重なって劣等感の大波がやってきた。
人間的に未熟なわたしには当然その耐性がなく、
あっさり破裂してとうとう休職になってしまった。

そしてその間よせばいいのにまたわたしはあの夫婦に子供ができている事を正確に知った。

絶望だった。
家の場所だってSNSにありがたく乗せちゃっていいのかい?いつか子供ができたらさらっちゃうよ?
とずっとそれを糧に働いてきたけれど、
目の当たりにすると出来ないと思った。
世の中のポジティブ論じてるすべてのビジネス書を燃やして
赤門前で焚き火をして、その男のプロジェクト資料とPCをすべてくべてやろうかと思うくらいには
絶望した。
奥様に『愛妻家気取ってるけど一発やれそうなひとがいればすぐやる男です。わたしのようなバカ女は決してひとりだけでもないでしょう』と結婚記念日に送ったりもした。
チキンだからすぐ削除した。
勿論許されることではないし自分も相当な自己嫌悪に陥った。
だって、相手からして死人くらい視界に入っていない人間が何をしても波風すら立たないことがわかりきっていたからだ。
それでもやらざるを得なかったのは、死人ではないことを仕事で示すことの出来なかった自分の弱さで、
そのことをわたしはいまやっと受け入れなければならなくなった。

わたしはただ、信頼していた人に正直に言ってもらえなかったことだけがショックだったのだと思う。
あのとき、 『大切な彼女がいるけどやれそうなやつがいたからやっちゃったスミマセン。そういうわけだからもう連絡しないね』
くらい言ってくれるほどバカだったら 何年も苦しむことはなかった。
彼は違った。
『わたしが今度は御馳走するよ』
とただ無邪気に二度目の連絡をしたときには
『あんたに奢れるの?』
の一言だった。
ああこの人はやっぱり自分を下に見ていたんだとわかった一瞬だった。
ふられたとか適当にあしらわれたことなんて当たり前にあるけど、
多少なりとも他の人には隠し通せないダメさがあったから許せたのかもしれない。
あの人だけはいまだに高尚な皮を被って人に何かを与える仕事をしている。
それが悔しいのだ。 何をしても、あの日のできるの?という冷たい響きがのしかかってきて、乗り越えることが出来なかった。
そんな人が社会貢献だの地域の問題解決や学びなどと言ってそれなりの地位を築いているんだから、
世の中は平和だ。
何年も前の話を文春砲に出す女性を不思議がる人がいるが、 見ないようにしていても活躍している相手が目に入る。
一緒に歩いた場所に行くと負け犬の自分と胸張って歩いている相手が万が一すれ違うかもしれないと思うと怖くて歩けない。
こちらはずっと死人か、よくて透明人間で
なにもなかったかのように貴殿の素敵なご経歴は壊されないのですね、
そう思ったら何年経とうが 律儀にこちらだけが墓に持っていくほどマトモな人間でいてやる必要もないと思えるのは当然だと思った。

だからこそいまならそれをお腹の赤ちゃんの前で言ってくれないと気が済まないくらいに膨れ上がってしまった。
勿論奥さんを憎いと思っているわけじゃない。
冷徹切り捨て男と違って奥さんなら自分の痛みを少しは把握してくれるかもしれないと期待していただけだ。
切り捨てられるほどどうしようもない女だっただけの話で、今更完全被害者ですというつもりはないし、転職する気合をくれたことには感謝すらある。
彼や彼女がどれほど努力してきたかをわたしは計り知れないし、少なくとも彼が努力してきたことをわたしは尊敬していた。
ただだからこそかもしれないけれど、誰もこのことを知らないことは許せなかった。

そんなことよくあることじゃんと言う人もいるけれど、
パートナーの前でもそう言える人が何人いることか。

でももう一度立ち上がって、せめてB級映画ゾンビくらい元気に立ち回りたい。

プロレスには腕ひしぎ十字固めという技がある。
一度恋人にふざけてかけてもらったとき全く外れなくて、
『どうしたらここから抜けられるの?』と聞いたところ
『この技は一度かけられたらほぼ抜けられないんだよ』
と教わった。

今までの自分の必死かつ妄信的に人生をよくしようとしたなにかの技はすべて
するりと抜けるようなものだったのかもしれない。
でももう屍を踏まれ続けるのは嫌だから
絶対に外れない技で自分の人生を固めてやる。
どんな劣等感の大波にも誰の成功にも比較せず、自分の成功を追い求められるようになろう。

そう思ってこれを書いた。